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フリーライティングの道具 [アウトライナー]

めずらしく特に書きたいわけでもない小論文(的なもの)を書かなければならない羽目に陥り。

文章を書くこと自体は全く苦にならないけど、特に書きたくもないものを書くのはとてもとても苦になるので、久しぶりにフリーライティングしてみる。

フリーライティングは、何か文章を書こうとしてうまく書けないとき、あるいはそもそも何を書くべきかわからないときなどに使う手法で、内容のことは考えず文字通り「自由(フリー)」に、関係のありそうな文章を書き続ける。

ルールは一定時間手を止めずに頭に浮かんだことを書き続けること。書き終わった後で、「結果的に」書いてしまったことの中から使えるもの、意味あるものをピックアップして、加筆・編集していく。

要するに、書くという「行為」と書かれる「内容」を分離することで、書くことに対するハードルを引き下げるということなんだろうな(行為としても、内容としても)。

内容に対するこだわり、意識が強いほど書き始めることは難しくなる。でも書き始めなければ書けるはずがないわけで、逆に書き始めさえすればなんとか書けてしまうということは、論文とかレポートで苦しんだことがある人はたぶん誰でも経験している。

この「書き始める」ことを意識して行うのがフリーライティングで、内容のことは考えずとにかく書くという行為を行うことで、最初のハードルをクリアする。

そこさえ超えられれば、後は書きながら次第に筆が走り始めることが多い。実際気持ちが乗らなくてもガマンして何か書いてると、あるポイントから頭が動き始めるのがわかる(だぶん脳内麻薬的な何かが分泌されるんだと思う)。小論文程度のものなら、その後はそれほど苦労しなくてすむ。

フリーライティングの目的はその状態を作り出すことであり、その状態になるまでは、書いたものを捨てるつもりで書き続ける(書くという行為を続ける)のがコツなのかもしれない。

で、理論とは別に、ここで改めて思ったのは、道具の重要性。

フリーライティングをするときに、筆記用具が気持ちいいということが、ものすごく重要だ。手書きの場合はペン、コンピューターで書く場合はキーボードとエディタ(ぼくにとってはもちろんアウトライナー)の質。

筆記用具が気持ちいいということは、書くという肉体的行為そのものに快感があるということで、そうすると手が勝手に先へ先へ進もうとする。書くという行為に苦痛がなければ書き続けられるし、書き続けられればそのうちに「スイッチが入る」可能性も高まる。

逆にそうでない道具を使うと、書くという行為の苦痛に負けてしまうことになる。

実は、最初は職場のPCでフリーライティングを試みたんだけど挫折。でも休日に自分の道具でやり直してみたら、最初から最後まで2時間で書き上がったぜ、という話。

ちなみに、フリーライティングはアウトライナーととても相性がいい。フリーライティングとアウトライナーについては、こちらに詳しく書いてるので、興味ある方は読んでくださいませ。
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コメント 2

gofujita

また「楽」に作業するコツを教えてもらいました。もとの記事も読んではいたのですが、改めて得るところが多かったです。

ぼくの仕事は自然科学なので、論文書きは大切な作業のひとつ。書く道具を探しているとき、Tak.さんのアウトライナー記事に出会い、Opal を使い始めて1年半。その強力さの一部だとは思いますが、恩恵にあずかってます。もちろん論文以外でも。

書くことはずっと好きでしたが、それが一段加速された感じです。
by gofujita (2012-03-25 11:51) 

Tak.

gofujitaさん
ありがとうございます。
このブログやRenji Talkを読んでくれてる方って、アウトライナー系から来る人と、レオ系から来る人に大きく分かれるんですけど、そんなふうに両方を読んでいただけるとすごくうれしいです(自分の中では繋がってるんで…)。
by Tak. (2012-03-25 23:20) 

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