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学校について大人に言って欲しかった言葉 [Thoughts]

うちには子どもがいないから、子どもや学校の問題については語る資格はないかもしれない。そういう遠慮みたいなものがちょっとあったんだけど、よく考えてみるとそれは理屈に合っていない。

子どもはいないけど、ぼくはかつて子どもだったことがある。そしてかつて学校に通っていたことがある。

今の基準でいえば、おそらく「不登校」に分類される子どもだった。「いじめ」がどんなものかについてもおそらく知っている。その渦中へと毎日入っていくということがどんな気持ちのするものかも。いつの間にかいじめる側に回っている集団の力学も。自分はいじめる側に回っていたのだと気づいたときの自己嫌悪と恥ずかしさと悲しさも。



今思えば、自分自身がいちばん言ってほしかった言葉は、「学校なんて行かなくてもいい」という言葉だったと思う。

それも「仕方なく」じゃなく、明るくポジティブに強い調子で。

学校は世界のほんの一部にすぎない。学校の外にはもっとずっと広い世界がある。人生の素晴らしいことはこれから起こる。しかも学校ではない場所で起こる。だから学校なんかに命をかけちゃいけない。逃げるとか逃げないとか、そんなことはどうでもいい。そんなことは全く大事じゃない。そんなこと言うやつは糞くらえだ。

当時、そんなふうに言い切ってくれる素敵な大人がいてくれたらよかったのにと思う。

自分は適度に弱かったから、自分で学校に行かないことを選択した。おそらく親も(悩みつつ)それを黙認してくれた。でも、そうじゃない環境に置かれているやつもいる。



亡くなった義理の兄は中学校の教師だった。しかも、葬儀にたくさんやってきた教え子たちの様子を見ていると、おそらく素晴らしい教師だった。

でも現場に義兄のような素晴らしい教師が(おそらくたくさん)存在しているという事実を持ってしても、汚らしいいじめが待っている学校なんかに行く必要はないという結論は、絶対に変わらない。
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