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モチベーションについての簡潔な意見 [Thoughts]

職場のモチベーションを上げるために何が必要だと思うか簡潔に述べよ。

そう問われたので「欲望です」と言ったら「つまり成果を報酬や評価によりストレートに反映させるってことだね」と言われた。

なるほど、そう取られちゃうのね。



どんな立派な行動も、それが嘘だったり押しつけられたものでないかぎり、突き詰めていけばその人の欲望と繋がっているはず。

そう言ったら「人には無償の善意というものがある。それが理解できないあなたはかわいそうな人だ」と言って怒り出した人が昔いたけど、そういう人こそ本気で自分の欲望と向き合ったことがないんじゃないかと思う。

自分の中にある「欲望」を本気で掘り返してると、あんまり人様には見せられない(まあ、はっきり言ってエロだったりエゴだったりナルだったりですよね)、そんなものがたくさん出てくるんだけど、同時に自分でも意外なほど純粋なものを発見したりもする。

理由はわからないんだけど純粋に何かを作りたいとか。
純粋に何かを学びたいとか。
純粋に美しいものを作りたいとか。
純粋に誰かを喜ばせたいとか。
守りたいとか。
笑顔を見たいとか。
役に立ちたいとか。

そういうようなものだって、欲望の中には確かに含まれているということがわかってくる。

むしろ、エロだのエゴだのとごちゃまぜに、等価な状態で埋まってるからこそ、それが外面や体裁を気にして作ったものじゃなく、本当に自分の中にあるものだと確信することができる。

そしてたぶん、自分が根本的なところで性善説を信じることができるのも、たぶんそのせいだ。



で、そういう意味での欲望について考えてると、仕事に対するモチベーションだけを上げようと努力しても、たぶんあんまり意味はないと思うんですよ。少なくとも長期的には。

報酬とか評価のために成果を出す人がいるように見えるのは、それが短期的にその人の欲望と一致するからだ。金銭欲とか出世欲とか顕示欲とか支配欲とか。

でも、欲望ってそもそも何のためにあるのかというと、「生きる」ためだ。生きるための機能が欲望なのだ。そして生きるための活動のことを「生活」という。

その人が「生きるための活動=生活」と一致してなければ、長期的にはどんな報酬も評価もインセンティブも意味をなさない。

だから「生きるための活動=生活」と仕事が対立するような状況を解消すること。「生きるための活動=生活」の一部として仕事が機能するようにすること。

必要なのはそういうことだ、と思います。



あ、簡潔じゃなかった?
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