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猫の神様 [Diary]

明け方から窓の外で親猫を呼ぶ子猫の声がするなとは思っていて、その声がいつまでも止まないものだからついつい探してみたら、生まれて1ヶ月もしない子猫が鳴いていたのはうちのベランダの真下のエアコンの室外機の裏側だった。

母猫は見あたらない。

すぐそばは綱島街道で、ひっきりなしにクルマが行き交っている。

子どもの頃から猫と育ったせいで猫は大好きだけど、家は賃貸だし、妻はアレルギーだし、家にいる時間は少ないしだから、中途半端な気持ちで猫と関わるまいと決めている。

でもこの世には運命というものがあるから、このまま母猫が戻らなくて、ベランダの下の鳴き声がだんだん弱くなって聞こえなくなったりしたら。猫の神様がそうまでして猫と関われと言うなら、覚悟を決めなければならない、かもしれない。

そういうことかい。あんたはこの忙しいときにそんな試練を与えようとしてるのかいと、猫の神様に呼びかけてみたけど、所詮は猫の神様なので「にゃー」ぐらいしか返事はなかった。

だけど夕方、少し気分を変えようと思って2人で散歩に出たら、普段猫を見かけない場所で次々に見慣れない猫に出会う。それもどの猫もびしっと座ってこっちを見ていて、「大丈夫だよ」と言っているようで。

その通り、夜のうちに母猫と思われる声が聞こえ、朝には猫の声は聞こえなくなっていた。母猫が戻ってきて、子猫たちを少し離れた安全な場所に移動したようだった。

耳を澄ますと、遠くの方からかすかに子猫たちの声が聞こえる(街道筋からも少し離れたようだった)。

猫の神様。
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