借り物じゃない「ミッション」を見つけるために [Thoughts]
「7つの習慣」を初めて読んだとき、人生のミッションを書き出して行動指針にするという「ミッション・ステートメント」という考え方がすごく魅力的に思えた。その有効性も直感的に理解できた。
でも同時に、有効なミッション・ステートメントを書くことは至難だとも思った。
人を動かす力を持ち得るのはリアルな言葉だけだから、行動の指針にするのであれば、自分にとってリアルな言葉で書かれていなければならない。
だけど、やってみるとわかるけど、リアルな言葉というのは簡単には出てこない。他人に見せるわけでもないのに、借り物みたいな空虚な言葉ばかり浮かんでくる。もちろん人生の指針になるはずがない。
ミッション・ステートメントを書いてみようとした人の多くが、同じ問題にぶつかったんじゃないかと想像する。
ちなみに「7つの習慣」に紹介されたミッション・ステートメントの例を見ていると、ミッションという発想自体がそもそもキリスト教的なものであることが感じられる(故スティーブン・コヴィーさんは敬けんなモルモン教徒だった)。
「神」がいれば、ミッションは多かれ少なかれ神の教えと連動したものになる(とぼくは理解している)。神との関係の中で言葉はリアリティを持ちうる(とぼくは理解している)。逆に神を持たなければ、ミッションは100%自分の中から見つけなければならない。
職場に新入社員の頃から「フランクリン・プランナー」を愛用してる後輩がいて、彼が「ミッション」や「価値観」のページをどう使ってるか興味があったんだけど、この間訊いてみたらその部分は「苦手なんで」外してタスク管理とスケジューリングの機能だけを使っていた。
■
多くの人が忘れてるのは、ミッション・ステートメントを書く作業というのは、実は「文章」を書く作業だということ。しかも自分を動かしてしまうほどに強力な文章を書く作業。これはちょっと考えるよりずっと難しいことだ。
ミッション・ステートメントを書くときにぶつかる問題とは、実は「文章」を書こうとするときにぶつかる問題なのだ。
何かについて文章を書こうと思ってノートやキーボードに向かう。でもぜんぜん言葉は出てこない。テーマは決まってるし、気持ちもあるのに、そしてイメージもできてるのに、正しいと感じられる言葉を思いつかない。無理に書こうとすると、借り物みたいな文章になってしまう。
誰にでも経験があると思うけど、それと同じことだ。
パワフルな文章は「書いてみましょう」と言われて書けるものではない。まして手帳のリフィルの中では。ミッション・ステートメントも同じだ。
■
だけどミッション・ステートメントは、自分にとってリアルな言葉を見つけることさえできれば、確かに有効だ。特に年齢を重ねて、昔みたいに無限に時間があるわけじゃないということを実感するようになると、そう思う。
どうやったら、リアルな言葉を見つけ出せるのか。そのヒントはやはり文章を書く作業の中にある、と思う。
これも多くの人が経験したことがあると思うけど、文章が思うように書けず、それでも苦し紛れにいろいろ書いてるうちに、何かのきっかけで筆が走りはじめ、何を書こうか考える前に言葉が勝手に出てくる状態になるときがある。そういうときに書いた言葉の中にこそ、自分にとってのリアリティが含まれていることが多い(たとえ最終的に使えなかったとしても)。
リアルな言葉は、おそらく意思でもロジックでもなく、これまで生きてきた経験と混沌が出会う中から生まれてくる。
だから、本当に力のあるミッション・ステートメントを書くには、意図的に混沌を作りだして、その中からリアルな言葉を見つけ出していく「フリーライティング」のような作業が必要なのだ。
でも同時に、有効なミッション・ステートメントを書くことは至難だとも思った。
人を動かす力を持ち得るのはリアルな言葉だけだから、行動の指針にするのであれば、自分にとってリアルな言葉で書かれていなければならない。
だけど、やってみるとわかるけど、リアルな言葉というのは簡単には出てこない。他人に見せるわけでもないのに、借り物みたいな空虚な言葉ばかり浮かんでくる。もちろん人生の指針になるはずがない。
ミッション・ステートメントを書いてみようとした人の多くが、同じ問題にぶつかったんじゃないかと想像する。
ちなみに「7つの習慣」に紹介されたミッション・ステートメントの例を見ていると、ミッションという発想自体がそもそもキリスト教的なものであることが感じられる(故スティーブン・コヴィーさんは敬けんなモルモン教徒だった)。
「神」がいれば、ミッションは多かれ少なかれ神の教えと連動したものになる(とぼくは理解している)。神との関係の中で言葉はリアリティを持ちうる(とぼくは理解している)。逆に神を持たなければ、ミッションは100%自分の中から見つけなければならない。
職場に新入社員の頃から「フランクリン・プランナー」を愛用してる後輩がいて、彼が「ミッション」や「価値観」のページをどう使ってるか興味があったんだけど、この間訊いてみたらその部分は「苦手なんで」外してタスク管理とスケジューリングの機能だけを使っていた。
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多くの人が忘れてるのは、ミッション・ステートメントを書く作業というのは、実は「文章」を書く作業だということ。しかも自分を動かしてしまうほどに強力な文章を書く作業。これはちょっと考えるよりずっと難しいことだ。
ミッション・ステートメントを書くときにぶつかる問題とは、実は「文章」を書こうとするときにぶつかる問題なのだ。
何かについて文章を書こうと思ってノートやキーボードに向かう。でもぜんぜん言葉は出てこない。テーマは決まってるし、気持ちもあるのに、そしてイメージもできてるのに、正しいと感じられる言葉を思いつかない。無理に書こうとすると、借り物みたいな文章になってしまう。
誰にでも経験があると思うけど、それと同じことだ。
パワフルな文章は「書いてみましょう」と言われて書けるものではない。まして手帳のリフィルの中では。ミッション・ステートメントも同じだ。
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だけどミッション・ステートメントは、自分にとってリアルな言葉を見つけることさえできれば、確かに有効だ。特に年齢を重ねて、昔みたいに無限に時間があるわけじゃないということを実感するようになると、そう思う。
どうやったら、リアルな言葉を見つけ出せるのか。そのヒントはやはり文章を書く作業の中にある、と思う。
これも多くの人が経験したことがあると思うけど、文章が思うように書けず、それでも苦し紛れにいろいろ書いてるうちに、何かのきっかけで筆が走りはじめ、何を書こうか考える前に言葉が勝手に出てくる状態になるときがある。そういうときに書いた言葉の中にこそ、自分にとってのリアリティが含まれていることが多い(たとえ最終的に使えなかったとしても)。
リアルな言葉は、おそらく意思でもロジックでもなく、これまで生きてきた経験と混沌が出会う中から生まれてくる。
だから、本当に力のあるミッション・ステートメントを書くには、意図的に混沌を作りだして、その中からリアルな言葉を見つけ出していく「フリーライティング」のような作業が必要なのだ。
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