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アンノウン [Diary]

聡明で優しいはずの(人生の先輩)二人が、人生の多くを共に過ごした相手に対する失望と諦めに飲み込まれようとしていたり。

その日常が、些細だけれど根深い苛立ちや怒りに支配されようとしていたり。

過去の保留された決断の重みに押しつぶされようとしていたり。

長い時間の経過や老いがもたらす総合的な負の側面は、もちろん今までにもずっと存在してきたもので、ただ自分に知られていなかっただけだ(そしてきっと今も知られていない)。

そのことを思うときの、もし大人でなかったら泣くという形で現れたかもしれないある種の感情は、すでに大人になってしまった自分によって表面的には形にならないまま処理される。

まだ、時間は与えられている。



「聞きたいことは、たったひとつだけ。もう一度私は愛せるか」 (※)

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