桜の森の満開のタクシー [Diary]
去年の今ごろ、父を病院に送り迎えするタクシーの中から、たくさんの桜を見た。
満開の桜について会話ができる。それだけのことにずいぶん救われた。
桜はもちろん公園にある。
それから学校、河川敷。
そして工場。
そう、工場の敷地には、意外なほど多くの桜が植えられているのだ。
実家は京浜工業地帯のど真ん中にある。たくさんの工場がある。そこに桜が咲くことを、この歳になるまでぼくは知らなかった。
「工場には、桜がたくさんある」
タクシーの中で、父がそのことを指摘した。
父からの最後の指摘だ。
満開の桜について会話ができる。それだけのことにずいぶん救われた。
桜はもちろん公園にある。
それから学校、河川敷。
そして工場。
そう、工場の敷地には、意外なほど多くの桜が植えられているのだ。
実家は京浜工業地帯のど真ん中にある。たくさんの工場がある。そこに桜が咲くことを、この歳になるまでぼくは知らなかった。
「工場には、桜がたくさんある」
タクシーの中で、父がそのことを指摘した。
父からの最後の指摘だ。
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