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本当は夏が好きだったこと [Diary]

昨日、午後のにわか雨の後に窓を開けて濡れた地面の匂いをかいでたら、小学校三年生の夏休みにサンフランシスコから二週間ほど一時帰国したときの「日本の夏」の印象を思い出した。

久しぶりの(そしてほとんど覚えていなかった)日本の夏の印象は、ほとんど「匂い」だけで語ることができる。

打ち水や夕立の後の地面の匂いだったり、商店街の果物屋さんの前を通ったときの桃の匂いたったり、デパートの入り口から漏れてくる冷房の冷気の匂いだったり、お寺の本堂の畳の匂いだったり、そこで出てきた砂糖の入り麦茶の匂いだったり、明け方に接近してくる台風とともに運ばれてくる潮の匂いだったり、日陰を求めて入ったガード下のかび臭い匂いだったり、祖父といっしょに行った銭湯の湯の匂いだったり、風呂上がりの祖父の石けんの匂いだったり、銭湯の帰りに立ち寄った喫茶店のかき氷のシロップの匂いだったり、祖父の仕事場にたくさん置いてあった原稿用紙とインクの匂いだったり、盆踊りの屋台から漂ってくる甘かったり香ばしかったりするいろんな匂いだったり、電車の床下から登ってくる熱気と「電気の匂い」だったり。

日本がいかに豊かな場所かということを子供心に初めて感じたのが、このときのたくさんの匂いからだった気がする。

アメリカは、そしてサンフランシスコはすごくいいところだし、今でもときどき帰りたいと思うくらいだけど、こんなにいろんな匂いはしなかった。少なくとも印象には残らなかった。

そして、そんないろんな匂いのことを思い出したら、自分は本当は日本の夏が好きだったんだということを久しぶりに思い出した。
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男子校の法則(1984-1986) [Diary]

節電のため冷房が弱めになってる職場で、フラットファイルで股間に風を送り込む行為について指摘を受けた品の良い女子校出身の同僚(30)が、男子には決して見せられない夏の女子校の壮絶な風景についていろいろと解説してたのが面白かったので、自分の通っていた男子校のいろんな「法則」を思い出した。

神奈川県にある、生徒数2200人の、どこからどう見ても進学校ではない某巨大男子校の、1980年代半ばのケース。ちなみにこの学校は今では男女共学です(というと、わかる人にはわかるな)。

この間に資生堂メンズムースが発売され、DCブランドがブームになり、おニャン子クラブが「セーラー服を脱がさないで」と歌い、やがてバブルがやってくる。いろんな意味で過渡的な時代。

〈1984-1986年頃の某男子校の法則〉
  1. 学ランの下にシャツを着ることは男らしくない。
  2. 柔道着を洗うことは男らしくない。
  3. 体操着を洗うことは男らしくない。
  4. 上履きを洗うことは男らしくない。
  5. 上履きのかかとを踏まずに履くことは男らしくない。
  6. トランクスだけが許される。
  7. 食堂でカレー(普通盛り)を頼むことは男らしくない。
  8. 食堂でカレー(大盛り)に5分以上費やすのは男らしくない。
  9. 炭酸の入っていない飲み物を飲むことは男らしくない。
  10. 歩道を通行の邪魔にならないように縦に並んで歩くのは男らしくない。
  11. 鞄の中に教科書が入っているのは男らしくない。
  12. 鞄に入れることが許されるのはアイドルの写真を挟んだ下敷きだけである。
  13. 鞄は薄ければ薄いほど男らしい。
  14. 財布が尻ポケットからはみ出していないことは男らしくない。
  15. 真の男はリーガルの靴を履く。
  16. 美容室で髪を切ってみたことは知られてはならない。
  17. 家族とシャンプーを共用していることは知られてはならない。
  18. ヘアケアにおける最高峰のブランドはヴィダルサスーンである。
  19. 誰もがサングラスを持っているが自宅の鏡の前以外で着用したことがある者はいない。
  20. オフコースのファンであることは知られてはならない。
  21. エロ本はシェアしなければならない。
  22. 回ってきたエロ本は一通り目を通したらすぐ次に回さなければならない。
  23. 回ってきたエロ本を一晩借りるようなことをすると「昨日オナニーしたやつ」と認定される。
  24. 回ってきたエロ本にまったく目を通さないことは許されない。
  25. 回っている途中のエロ本が先生に見つかった場合、率先して「自分のです」と手を挙げたものはヒーローとして扱われるが特に尊敬はされない。
  26. 頼めばコンドームを入手してくれるクラスメートは重宝はされるが特に尊敬はされない。
  27. 童貞であることは隠しておかなければならない。
  28. 童貞でないことも隠しておかなければならない。
  29. 性体験の有無は「存在を匂わせつつ明言しない」ことが戦略上最も有利である(国家間における核兵器と同様の位置づけと考えればよい)。
  30. 「俺今日デートだから」と言って先に帰る者は男らしくない。
  31. 男同士の付き合いを優先する者は男らしい。
  32. 彼女を作ることは男らしくない。
  33. 彼女ほしい。

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見た目の苦痛問題 [Diary]

職場のPCはWindowsXPとOffice2007の組み合わせなんだけど、そのせいで不毛だとは思いながら一日に何度も繰り返してしまうのがビジュアルの切り替え。

XPスタイルとクラシックスタイル、XPスタイルの配色(シルバーとオリーブグリーン)、クラシックスタイルのタイトルバーの色、デスクトップの色(壁紙はあまり使わない)。さらにはOffice2007のあのパジャマみたいな力の抜けた青色と銀色と黒の間。

どれをどうやって組み合わせてもしっくりこない。

個人的には、WindowsはWindows2000とOfficeXPの組み合わせの頃がいちばん統一感があって美しかったと思う。少なくとも目に苦痛じゃなかった。今でもWindows自体の見た目はクラシックスタイルがいちばん好きだけど、Office2007の見た目とどうしようもなく合わない。

Windows 7はもう少しはマシに見えるし、XPでも見た目を変える方法はいろいろあるんだろうけど(XP以降のWindowsは自前で使ったことがないのでよく知らない。でもRoyale Noirなんて確かになかなか美しいと思う)、いずれにしても職場のPCではどうしようもない。

どうでもいいことみたいだけど、仕事で使うPCって、おそらく一日のうち最も長い間目にしている風景だ。その風景がどうしようもなく気に入らないというのは、考えてみるとものすごく精神衛生に悪い。

で、結論はここに落ち着くんだけど、マックの素晴らしいところは、見た目の問題に邪魔されずにやりたいことに集中できるということ。

マックでも、Snow Leopardまではどこかしら気に入らないところがあったけど、Lion以降はまったくなくなった(美しいというよりも、ほとんど意識にのぼらなくなった。それってなかなかすごいことだと思う)。

ちなみに最後まで残っていた気になる要素はスクロールバーだった。
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