「未使用」見出しはどこにいくつ作ってもいい [アウトライナー]
バレンタインなので(?)、ひさしぶりにアウトライン・プロセッシングのテクニカルな(実用的な?)話。
「未使用」見出しとは、アウトライン・プロセッシングで文章を書くためのテクニックのひとつ。
アウトラインにあらかじめ「未使用」という見出しを立てておいて、思いついたけれどどこに入れていいかすぐには決められない断片や、編集中に不要だと思った断片はその下にとりあえず移動しておくというもの。
アウトラインを作っていて(≒文章を書いていて)乗ってくると、自然にいろんなことを思いつく。
それは頭が活性化しているということなんだけど、そういうときの思いつきの多くは、今目の前にあるアウトラインの中でどう活かしたらいいかすぐには思いつかないようなことだったりする。
その処遇を考えることは意外に頭の負担になるし、せっかくの筆の勢いが削がれてしまう原因にもなる。
思いついたことを「未使用」の下にとりあえず入れておくことによって、そうした問題を回避することができる。
あるいは文章を引き締めるためには不要な部分を削除することが不可欠だけど、せっかく書いたものを削除するには勇気がいる。
ならばいきなり削除するのではなく、「未使用」の下に「とりあえず移動」することで、その勇気とコストを限りなくゼロに近づけることができる。
「未使用」の中にたまった断片は、アウトライナーの機能を使ってあらためて整理・検討して、あるものは生命を吹き込まれてアウトラインの中に戻っていく。
〈シェイク〉をうまく行うために欠かせないテクニックのひとつでもある。
■
『アウトライン・プロセッシング入門』の中で、直接的な反響がいちばん大きかったもののひとつがこの「未使用」見出しだった。
で、ひとつ気になったのは、「いい考えだと思うけど、いちいち「未使用」まで移動するのが面倒」という感想を何回かいただいたこと。
たしかに『アウトライン・プロセッシング入門』の中で、「未使用」はアウトラインの末尾に置くと書いたし、通常はそうする(それがいちばん自然な気がするから)。
でも、それは原則であって決まりではない。「未使用」を冒頭に置いてもちっともかまわない。それどころか「未使用」はひとつしか作ってはいけないという決まりもない。
特に文章を書いている最中は、いちいち末尾まで移動するのは面倒だし(特に文章が長くなってくると)、思考の流れが中断される。
ぼくはそういうときは、その場にどんどん「未使用」を作ってしまうことにしている。これで削るということの精神的負荷がいっそう軽くなる(折りたたんでしまえばそんなに邪魔にならないし、気になるなら作業が一段落したときにまとめて末尾に移せばいい)。
以下は、何年か前に書いた「タスク管理できないこと」という記事のアウトラインの現物(クリックすると拡大します)。
末尾の他に、途中にも2箇所の「未使用」がある。ちなみに末尾の「未使用」の下にも「未使用」があるのは、作業が一段落したときに、その時点で文中に散らばっていた「未使用」を移動したものだ。
■
アウトライン・プロセッシングに決まりはない。
自由に、やわらかく、大胆に。
「未使用」見出しとは、アウトライン・プロセッシングで文章を書くためのテクニックのひとつ。
アウトラインにあらかじめ「未使用」という見出しを立てておいて、思いついたけれどどこに入れていいかすぐには決められない断片や、編集中に不要だと思った断片はその下にとりあえず移動しておくというもの。
アウトラインを作っていて(≒文章を書いていて)乗ってくると、自然にいろんなことを思いつく。
それは頭が活性化しているということなんだけど、そういうときの思いつきの多くは、今目の前にあるアウトラインの中でどう活かしたらいいかすぐには思いつかないようなことだったりする。
その処遇を考えることは意外に頭の負担になるし、せっかくの筆の勢いが削がれてしまう原因にもなる。
思いついたことを「未使用」の下にとりあえず入れておくことによって、そうした問題を回避することができる。
あるいは文章を引き締めるためには不要な部分を削除することが不可欠だけど、せっかく書いたものを削除するには勇気がいる。
ならばいきなり削除するのではなく、「未使用」の下に「とりあえず移動」することで、その勇気とコストを限りなくゼロに近づけることができる。
「未使用」の中にたまった断片は、アウトライナーの機能を使ってあらためて整理・検討して、あるものは生命を吹き込まれてアウトラインの中に戻っていく。
〈シェイク〉をうまく行うために欠かせないテクニックのひとつでもある。
■
『アウトライン・プロセッシング入門』の中で、直接的な反響がいちばん大きかったもののひとつがこの「未使用」見出しだった。
で、ひとつ気になったのは、「いい考えだと思うけど、いちいち「未使用」まで移動するのが面倒」という感想を何回かいただいたこと。
たしかに『アウトライン・プロセッシング入門』の中で、「未使用」はアウトラインの末尾に置くと書いたし、通常はそうする(それがいちばん自然な気がするから)。
でも、それは原則であって決まりではない。「未使用」を冒頭に置いてもちっともかまわない。それどころか「未使用」はひとつしか作ってはいけないという決まりもない。
特に文章を書いている最中は、いちいち末尾まで移動するのは面倒だし(特に文章が長くなってくると)、思考の流れが中断される。
ぼくはそういうときは、その場にどんどん「未使用」を作ってしまうことにしている。これで削るということの精神的負荷がいっそう軽くなる(折りたたんでしまえばそんなに邪魔にならないし、気になるなら作業が一段落したときにまとめて末尾に移せばいい)。
以下は、何年か前に書いた「タスク管理できないこと」という記事のアウトラインの現物(クリックすると拡大します)。
末尾の他に、途中にも2箇所の「未使用」がある。ちなみに末尾の「未使用」の下にも「未使用」があるのは、作業が一段落したときに、その時点で文中に散らばっていた「未使用」を移動したものだ。
■
アウトライン・プロセッシングに決まりはない。
自由に、やわらかく、大胆に。
コメント 0