SSブログ

デイヴ・ワイナーのビジョン [アウトライナー]

アウトライナーの実質的な元祖であるデイヴ・ワイナーのことを繰り返し取り上げてきたんですが、最近いろいろと探検しているうちに、ワイナーによるアウトライナー関連の興味深い文書をまたいくつか見つけました。

これが本当に面白い。ワイナーのアウトライナーについてのビジョンは、ぼくも含めて、従来のアウトライナーの用途からはちょっと考えられないところに及んでいます。実現しなかったもの、実現したけどうまくいかなかったものも含め、その辺りをもう少し掘り起こしていきたいと思っています。

で、今またいくつかを訳してるんですが、その中の一節が面白いので、抜粋して引用します。
Lotus Notesの開発リーダーであるレイ・オジー(Ray Ozzie)は、コンピューター・スクリーンの中に、ネットワークによるコラボレーションの環境を見いだした。

マクロメディアの創業者であるマーク・カンター(Marc Canter)は、同じスクリーンの中にインタラクティブなテレビジョンの姿を見いだした。

ワールド・ワイド・ウェブを発明したティム・バーナーズリー(Tim Berners-Lee)は、お互いにリンクされたページの姿を見いだした。

マックやWindowsのアイコンをデザインしたスーザン・ケア(Susan Kare)は、解像度を下げた状態でかわいらしく見えるような、引き伸ばされたビットマップ画像を見いだした。

Apple IIを開発したスティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak)は、ディスクコントローラーが様々な状況における最適な効率性を持って、ビットをあちこち動かす様子を見いだした。

フリーソース運動の哲学を牽引するリチャード・ストールマン(Richard Stallman)は、彼のコードを盗もうとする怪物たちを避ける方法を見いだした。

全てのクリエイティブな人々が、コンピューターとは何であるか、それは何を、どのようにするものかについて、独自の意見を表明している。互いにリスペクトをもって望むならば、私たちは助け合うことができる。私自身が見いだす夢は、ここにあげた人々とはまた違ったものだ。それでも、私はレイ、マーク、ティム、スーザン、スティーブ、リチャードたちがスクリーンの輝きの後ろに見いだしたビジョンの実現にに協力することができる。

私がコンピューター・スクリーンを眺めるとき、そこに見いだすのはアウトラインの姿だ。
デイヴ・ワイナー、2000年9月24日の文書「OPML1.0」より


ワイナーが自分自身をどのように見なしているかがわかります。ちなみにワイナーはアウトライナーだけでなく、ブログの実質的な元祖(少なくともそのひとり)でもあります。そう考えると、ワイナーが今日のパーソナル・コンピューターの利用に与えた影響は計り知れないもので、上のようなそうそうたるメンバーと並ぶ資格は充分にあると思います。
コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0