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アウトライン操作の〈型〉 (6)ソーティング(並べ替え) [アウトライナー]

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アウトライン操作の〈型〉 (5)レベルアップ(上位階層への移動)

ソーティングとは、項目を並べ替えることです。

ソートというと数値を基準にデータを並べ替えることを思い浮かべると思いますが、アウトライナーでのソーティングは、数値とは関係なく自分の意志で恣意的に並べ替えることです。たとえば料理のリストを好きな順に並べ替えるようなことです。

ソーティングとは、たとえば以下のような場面です。

ロジックの組み立て

人を説得するために、あるいは論理的に成立するように並べ替えることです。

ストーリーの組み立て

面白く、魅力的に流れるように内容を並び替えることです。これはロジックとは必ずしも一致しません。だから、ロジックを組み立てた後、ストーリーに変換することだってあります。

プライオリティ

なんらかの価値に基づいて並べ替えることです。重要度や優先度などです。多くの場合、その価値の基準は恣意的で、数値化できません。

先ほどの「料理を好きな順に並び替える」などもそのひとつです。むしろ現実世界では数値でソートできないものの方が多いのではないでしょうか。

時系列・順序

時間の流れやステップに従って並べ替えることです。タスクを実行順に並び替えることなどがこれにあたります。

ロジックに対するストーリーの関係と同様、プライオリティとは必ずしも一致しません。タスク管理で「プライオリティ」を設定してもうまく機能しないことが多いのはこのためです。



恣意的な行の並べ替えは通常のワープロでもエディタでも(そしてExcelでも)できますが、その入れ替えが、キーボードショートカットやマウスで実に簡単に手軽にできるのがアウトライナーです。

この手軽さが〈考える〉場面では大きな意味を持ちます。手軽にできるということは、何度でもやり直し、試行錯誤ができるということだからです。

そしてアウトライナーが強力なのは、末端の項目レベルではもちろん、「アウトラインを折りたたむ」ことによって、巨大なアウトラインを好きな抽象レベルでソーティングできることです。

他の四つのアウトライン操作の〈型〉とソーティングが組み合わさったとき、アウトラインの操作は文字どおり思考を編集していることになります。アウトラインの操作を通じて考えたことが、意味を持つ順番に位置づけられる=有機的に連結されるからです。

五つの〈型〉のうちソーティングが最後に来るのはそのためです。

(続く)

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