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幻想と陰謀 [Thoughts]

それほど深い付き合いではないけど、職場なり学校なりで日々関わる中で、なんとなくこの人とは波長が合うなあ、とかいっしょにいて楽だなあ、という好ましい感覚を抱くような人がいます。

そういう人の共通点てなんだろうと考えたときに、多くの場合それは「無理に会話しなくてもいい相手」だったような気がします。

話題があれば話がはずむし、特に話すことがなければ話をしないでただ黙ってそこにいる。それでいて特に居心地が悪くないし、プレッシャーも感じない。

お互いにそう感じさせる組み合わせを、たぶん「相性が合う」といいます。



合コンとかで、その場では決して目立つわけではないのに、実はモテる、というタイプの人。座を盛り上げ、話の輪の中心にいるタイプの人の傍らで、にこにこ笑って座ってるだけなんだけど(だから同性間ではノーマーク)、気がつけばいつの間にかお目当ての女の子と腕を組んでたり二人で消えてたりするタイプ。

ぼくの周囲にもそういうタイプの人が何人かいましたが、その人たちに共通した特性があって、それは「無理に会話をしようとしない」ことだったような気がする。

それでいて、しかるべき場所では、きちんとエスコートができる、となったらもう完璧です(なかなかそんな人いないけど)。



どういうわけか、積極的に会話をリードし、話を盛り上げる人間こそがエラい、という幻想があります。

男女の関係でも、集団の中でも、話題が豊富で話が面白くなきゃいけないとか、場を仕切れなくちゃいけないとか、昔からある強迫観念にも似たその種の幻想って、なんだろう。

そして、本来そうではない人間が、そうでなければならないと信じて、慣れないことをして自分を見失っていくんですね。

何かの陰謀?



そして、数多くの就活マニュアル本やビジネス成功本の類いに書いてある成功法則にも、なんだか同じ匂いがする。決して全部ではないけれど。
タグ:集団
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