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OPALの隠れた美点 [アウトライナー]

あまり意識されてないことが多いけど、「文章(テキスト)を書く」ことと、「文書(ドキュメント)を作る」ことは、同じことではない。

コンテンツとしての文章や写真やグラフィックを読みやすく、あるいは美しく、統一感を持ってフォーマットした完成品が文書(ドキュメント)なら、文章(テキスト)とは、そこに組み込まれるコンテンツとしての文章(意味を持った文字の連なり)のことだ。

そのどちらの作成を意図するかで、アウトライナー選びも変わる。

例えば、きちんとフォーマットされた文書(ドキュメント)を作成するのであれば、WordやPagesのようなアウトライン機能を組み込んだワープロを使うか、TAOやOmni Outlinerのようにアウトライン階層と書式を連動させる機能を持ったアウトライナーが適しているかもしれない。

でも、純粋に文章(テキスト)を書くためのアウトライナーとしては、はるかにシンプルなOPALの方が優れているところが多い。たとえば、プレーンテキストとの相性が抜群にいいこと。

アウトラインから通常の文章の形式に仕上げる場合について考えてみる。

通常、アウトライナーで作ったアウトラインをプレーンなテキストに貼り付けると、そのアウトラインの階層は段落前のタブに(あるいは別のアウトライン記号に)変換される。例えば二階層目の項目は頭にタブが2つ、三階層目は3つという具合。でも、これテキストを文章として扱う場合には、かえって邪魔になることが多い。

例えばブログの記事をアウトライナーで書いたとして、最終的に投稿画面に貼り付けるときに、タブ記号をぜんぶ削除しなければならない。

OPALの場合、これを避けるためのオプションが最初から用意されている。

少しわかりにくいけれど、[環境設定]→[一般]を開いて「クリップボードやエキスポートに箇条書き記号」と「クリップボードやエキスポートにタブ」をオフする。これで、アウトラインをコピーして、テキストエディタにペーストするとき、完全にべた書きのテキストとしてペーストされる。また、ファイルをテキストファイルとしてエキスポートするときも同様。

逆に、べた書きのテキストを簡単にアウトラインに変換することもできる。テキストをコピーして、OPALの画面を開き、[編集]→[テキストをトピックとしてペースト]を選択する。すると、テキストは一段落(改行記号まで)=一トピックの形で、アウトラインに組み込まれる。

これは、一度完成品に近い状態まで書き上げた文章を、もう一度アウトライナーの中で再構成するときにとても便利だ。

ぼくがOPALを好きなのは、シンプルで透明度が高く、よけいなことを考えなくて済むだけでなく、こういう一見機能比較やスペックには現れないところに心遣いが行き届いているからだ。
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