好きなブログについて [Diary]
前回は自分のブログについての自己言及だったので、今回は「好きなブログ」についてです。
でも、いざ選ぼうとすると、すごく難しい。もともとそんなにたくさんのブログを読んでるわけじゃないし、読んでいるブログはそもそも好きだから読んでいるわけで。
でもとにかくあげてみることにします。順番は単にタイトルのアルファベット順です。何かしら人生にインパクトがあったブログ。もちろん好きなブログのごく一部です。
大メジャーブログをあげてどうするのとか、日本語と外国語は分けるべきじゃないかとかいろいろ考えましたが、最終的には全部いっしょにしました。当ブログの重要な原則のひとつが「雑多であること」だしね。
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目をそらすことができない吸引力。小野美由紀さんのブログ
None.
ライター、小野美由紀(@MiUKi_None)さんのブログ。ライターといってもそうなったのはわりに最近のことで、読み始めた頃は単なる個人ブログだったと思います。内容は「感情やコミュニケーション、性愛、そして旅について」。
小野さんの文章が好きかと問われると、正直うーんと唸ってしまう。考え方に共感できるかというと、できないことの方が多いかもしれない。
でも、無視することも読み飛ばすこともできない。文章が読まれることを強く要求し、それに身体があらがえないというか。そのうち更新のたびにチェックせずにはいられなくなる。そういう強烈な吸引力(もしくは反発力)のある文章です。
小野さんが、その瞬間に自分の中にあるものを全て投げ出しているからだと思う。そういうふうに文章を書ける人って、そんなにたくさんはいないと思います。
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さらっとすごい挑戦をしてるのかもしれない。倉下忠憲さんのブログ
R-style
倉下忠憲(@rashita2)さんのブログ。今さら自分が言うのもなんだけど、好きなブログです。もちろん倉下さんはプロの物書きだけど、ホームグラウンドはやっぱりブログR-styleなんじゃないかと思う。
倉下さんの文章を最初に読んだのは「EVERNOTE『超』仕事術」だったけど、それはもう純粋な実用書として購入したわけです。もちろんEvernoteを使う上でとても参考になりました。でも、正直それ以上のものではなかった。
でも「R-style」を読むようになってから、倉下さんの文章そのものに魅力を感じるようになりました。
なんといっても、その内容の広さと深さに脱帽します。豊富な読書量と、仕事を通じて若いうちから様々な経験をしてきたであろうことが感じられます。
にもかかわらず、文章にそういう人にありがちなクセがぜんぜんない。メジャーなブロガーさんの中には、そのクセ(もっと悪い言い方をすると傲慢さ)がつらくて正直読めないものもあるんだけど、そういうところがみじんも感じられない。一言でいうと「品」があるんです。
それから、ページビューや書籍の売り上げに必ずしも繋がらないと思える内容を積極的に、だけどバランスよく散りばめるところも好きです。以前書いた記事の中でもちょっと触れましたが、目的合理的な部分だけじゃないところ。
それはプロの物書きにとっては、決して簡単なことじゃないと思うんですよね。だって時間とエネルギーがあるなら、ページビューや売り上げに直結する内容に使った方が収入につながるわけだから。
そういう目で「EVERNOTE『超』仕事術」その他の書籍をあらためて読み返すと、書籍の文章の中にも確かにそういう意思が感じられる。実は物書きとしてなかなかにすごい挑戦をしてるんだと思うのです。
年齢はずっと下ですが、その姿勢、尊敬します。
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プログラマーの魂と物書きの魂がこもったデイブ・ワイナーさんのブログ
Scripting News
当ブログを読んでいただいてる方ならおなじみ、デイブ・ワイナーのブログ。おそらく世界最古のブログのひとつであり、まだBlogという言葉がない頃から存在していたブログ。
ご存じない方のために書いておくと、ワイナーは最初の(商品としての)アウトライナーThink Tankと、歴史に残る名作アウトライナーMOREの開発者。今はその流れをくむオンライン・アウトライナーFargoを開発しています。ワイナーがいなければ、今日思うようなアウトライナーは存在しませんでした。アウトライナーフリークにとっては神様みたいな人です。
それだけじゃなく、RSSの規格策定に関わり、最初のブログツールの一つであるRadio Userlandを開発した人でもあります。
でもここであげる理由はもちろんそれだけじゃない。「物書き」としてものすごく魅力的なことです。
Scripting Newsは基本的にはテック系ブログなんだけど、内容はものすごく多彩かつ雑多です。政治から映画から自転車まで、ワイナーの興味の対象が文字通り全て含まれてます。舌鋒は鋭く敵も多いけれど(最近は少し丸くなった感じもするけど)、とにかく文章が魅力的。
アウトライナー関連のものを中心にRenji Talkの「アウトライナー関連翻訳」のコーナーで、その他エッセイ系は当ブログでいくつか訳させてもらってます(ワイナーさんには、自由に翻訳して良いという許可をいただいてます)。
ひとつだけ、好きな記事をあげておきます(魅力を伝え切れてるかどうか自信はありませんが…)。
デイブ・ワイナー「アウトライナーと父」
あまり指摘する人はいないけど、ワイナー自身が開発者であり、天性の物書きであることが、アウトライナーの誕生に繋がったのだと思っています。
それにしても、最初におそるおそる翻訳許可をお願いするメールを送ったときの、明快な返信が忘れられません。
Sure, why not!
ああ、そしてScripting NewsがなければたぶんWord Pieceはありません。
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猫とひとり遊びが好きな人は見逃せないクォン・ユンジュさんのブログ
Snowcat Home
韓国のイラストレーター、Snowcatことクォン・ユンジュさんのブログ。韓国のというか、世界的に活躍してますが。
内容は手書きのイラストと手書きの文章中心。そして韓国語です。ハングル読めません。読めませんが、好きです(どうしても内容が知りたかったら妻に読んでもらいます)。
猫好きということもありますが、イラストや写真がとてもかっこいいのです。チャールズ・M・シュルツにも通じるものさえあると思う。
日本でも、初期のブログの内容が以前「スノーキャットのひとりあそび」として出版されていました。
こちらはちゃんと日本語訳されてます。猫とひとり遊びが好きな人、必見です。
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とりあえず今回は以上です。うーん、こうしてあげると本当に雑多ですね。
ふだんこういう企画(?)にはあまり参加しないけど、やってみると確かに気づかされるところがあります。
でも、いざ選ぼうとすると、すごく難しい。もともとそんなにたくさんのブログを読んでるわけじゃないし、読んでいるブログはそもそも好きだから読んでいるわけで。
でもとにかくあげてみることにします。順番は単にタイトルのアルファベット順です。何かしら人生にインパクトがあったブログ。もちろん好きなブログのごく一部です。
大メジャーブログをあげてどうするのとか、日本語と外国語は分けるべきじゃないかとかいろいろ考えましたが、最終的には全部いっしょにしました。当ブログの重要な原則のひとつが「雑多であること」だしね。
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目をそらすことができない吸引力。小野美由紀さんのブログ
None.
ライター、小野美由紀(@MiUKi_None)さんのブログ。ライターといってもそうなったのはわりに最近のことで、読み始めた頃は単なる個人ブログだったと思います。内容は「感情やコミュニケーション、性愛、そして旅について」。
小野さんの文章が好きかと問われると、正直うーんと唸ってしまう。考え方に共感できるかというと、できないことの方が多いかもしれない。
でも、無視することも読み飛ばすこともできない。文章が読まれることを強く要求し、それに身体があらがえないというか。そのうち更新のたびにチェックせずにはいられなくなる。そういう強烈な吸引力(もしくは反発力)のある文章です。
小野さんが、その瞬間に自分の中にあるものを全て投げ出しているからだと思う。そういうふうに文章を書ける人って、そんなにたくさんはいないと思います。
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さらっとすごい挑戦をしてるのかもしれない。倉下忠憲さんのブログ
R-style
倉下忠憲(@rashita2)さんのブログ。今さら自分が言うのもなんだけど、好きなブログです。もちろん倉下さんはプロの物書きだけど、ホームグラウンドはやっぱりブログR-styleなんじゃないかと思う。
倉下さんの文章を最初に読んだのは「EVERNOTE『超』仕事術」だったけど、それはもう純粋な実用書として購入したわけです。もちろんEvernoteを使う上でとても参考になりました。でも、正直それ以上のものではなかった。
でも「R-style」を読むようになってから、倉下さんの文章そのものに魅力を感じるようになりました。
なんといっても、その内容の広さと深さに脱帽します。豊富な読書量と、仕事を通じて若いうちから様々な経験をしてきたであろうことが感じられます。
にもかかわらず、文章にそういう人にありがちなクセがぜんぜんない。メジャーなブロガーさんの中には、そのクセ(もっと悪い言い方をすると傲慢さ)がつらくて正直読めないものもあるんだけど、そういうところがみじんも感じられない。一言でいうと「品」があるんです。
それから、ページビューや書籍の売り上げに必ずしも繋がらないと思える内容を積極的に、だけどバランスよく散りばめるところも好きです。以前書いた記事の中でもちょっと触れましたが、目的合理的な部分だけじゃないところ。
それはプロの物書きにとっては、決して簡単なことじゃないと思うんですよね。だって時間とエネルギーがあるなら、ページビューや売り上げに直結する内容に使った方が収入につながるわけだから。
そういう目で「EVERNOTE『超』仕事術」その他の書籍をあらためて読み返すと、書籍の文章の中にも確かにそういう意思が感じられる。実は物書きとしてなかなかにすごい挑戦をしてるんだと思うのです。
年齢はずっと下ですが、その姿勢、尊敬します。
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プログラマーの魂と物書きの魂がこもったデイブ・ワイナーさんのブログ
Scripting News
当ブログを読んでいただいてる方ならおなじみ、デイブ・ワイナーのブログ。おそらく世界最古のブログのひとつであり、まだBlogという言葉がない頃から存在していたブログ。
ご存じない方のために書いておくと、ワイナーは最初の(商品としての)アウトライナーThink Tankと、歴史に残る名作アウトライナーMOREの開発者。今はその流れをくむオンライン・アウトライナーFargoを開発しています。ワイナーがいなければ、今日思うようなアウトライナーは存在しませんでした。アウトライナーフリークにとっては神様みたいな人です。
それだけじゃなく、RSSの規格策定に関わり、最初のブログツールの一つであるRadio Userlandを開発した人でもあります。
でもここであげる理由はもちろんそれだけじゃない。「物書き」としてものすごく魅力的なことです。
Scripting Newsは基本的にはテック系ブログなんだけど、内容はものすごく多彩かつ雑多です。政治から映画から自転車まで、ワイナーの興味の対象が文字通り全て含まれてます。舌鋒は鋭く敵も多いけれど(最近は少し丸くなった感じもするけど)、とにかく文章が魅力的。
アウトライナー関連のものを中心にRenji Talkの「アウトライナー関連翻訳」のコーナーで、その他エッセイ系は当ブログでいくつか訳させてもらってます(ワイナーさんには、自由に翻訳して良いという許可をいただいてます)。
ひとつだけ、好きな記事をあげておきます(魅力を伝え切れてるかどうか自信はありませんが…)。
デイブ・ワイナー「アウトライナーと父」
あまり指摘する人はいないけど、ワイナー自身が開発者であり、天性の物書きであることが、アウトライナーの誕生に繋がったのだと思っています。
それにしても、最初におそるおそる翻訳許可をお願いするメールを送ったときの、明快な返信が忘れられません。
Sure, why not!
ああ、そしてScripting NewsがなければたぶんWord Pieceはありません。
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猫とひとり遊びが好きな人は見逃せないクォン・ユンジュさんのブログ
Snowcat Home
韓国のイラストレーター、Snowcatことクォン・ユンジュさんのブログ。韓国のというか、世界的に活躍してますが。
内容は手書きのイラストと手書きの文章中心。そして韓国語です。ハングル読めません。読めませんが、好きです(どうしても内容が知りたかったら妻に読んでもらいます)。
猫好きということもありますが、イラストや写真がとてもかっこいいのです。チャールズ・M・シュルツにも通じるものさえあると思う。
日本でも、初期のブログの内容が以前「スノーキャットのひとりあそび」として出版されていました。
こちらはちゃんと日本語訳されてます。猫とひとり遊びが好きな人、必見です。
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とりあえず今回は以上です。うーん、こうしてあげると本当に雑多ですね。
ふだんこういう企画(?)にはあまり参加しないけど、やってみると確かに気づかされるところがあります。
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